インバス!
インバスケット・トレーニング情報サイト
インバスケットには正解というものが無く、書き方も自由ですので、
弊社の問題集(記述式)には模範解答というものはお付けしておりません。
(問題集Fには、モニター回答例をお付けしておりますが、
回答例が正解で、それ以外は間違いという訳ではありません。)
また、インバスケットは結果ではなく、
結果に至るまでのプロセス(経緯)を評価するものですので、
回答の判断(結論)部分だけではなく、
判断に至るまでにどのような行動を取ったかを評価します。
スコアリングシートは、このプロセスのヌケモレをチェックするためのチェックリストです。
では、スコアリングシートの使い方を説明します。下の画像は一部を拡大したものです。
あなたの回答の案件処理内容から判断・行動部分に下線を引き、
その下線部分がスコアリングシートの評価される項目に該当すれば、レ点を入れていきます。
ここで注意が必要なのが、下線を引くのは具体的な行動や判断の箇所だけで、
「こう思っている」などは、具体的な行動には入りません。
思っているだけではなく、意向・方針を伝える、指示を出すなどして初めて行動になります。
回答例: 案件4その1
太田へ
仕入れ先を変えてコストを抑えられないか?
うちの目玉商品なので、質・価格ともあまり変えたくない。
山根部長とも相談して、出来るだけ現状価格を維持出来るようにしてください。
この場合、上のシートと見比べて、
「山根に相談せよ」と「取引先を変えるなどの工夫は出来ないか?」に該当します。
該当する行動事例にチェックを入れていく事で、この回答の加点される部分が把握できます。
また、行動事例には「価格維持を指示」という項目はありませんが、
各プロセスの評価項目(シートの最上段)に当てはまると判断すれば、そこに記入します。
つまり、スコアリングシートに記載している項目は一例であり、
評価されると考えられる判断・行動は、いくらでもあるという事です。
上の説明では、色々書けば書くほど加点される可能性が増える事になります。
確かに、判断・行動が多ければ加点対象が増えるのは事実ですが、
実際の試験では全ての行動に整合性がなければ評価されません。
回答例: 案件4その2
山根へ
君に一任する。
他店舗を参考にして、仕入れ先を変えるとか工夫をして
現状価格維持の方向で進めてください。
この例では、「一任する」と言いながら、あれこれ指示を出しています。
すべて評価される行動に該当していますが、矛盾していては評価はされません。
「沢山書く」ことばかりに気をとられて、整合性のない回答にならないように注意しましょう。
項目の中に、黒地白抜きの文字で書かれているものがあります。
これは、管理者としてふさわしくない判断・行動です。
部下の取りくみや提案を、何の説明もなく即却下する、何のフォローもなく全面否定する、無視する、コンプライアンス違反に当るような指示を出すなど、
この項目に該当する場合は減点対象となります。
シートにチェックを入れ終わったら、全体を見てみましょう。
各評価項目毎の偏りはありませんか?
判断・決定にチェックは多いけど、人への配慮にチェックが少ない、
他案件との関連を理解出来ていない、情報収集が足りないなど、
ご自身の傾向が表れているはずです。
試験は時間に限りがあります。また、実際の業務においても限られた時間の中で判断をしなければなりません。
インバスケットは、重要度・緊急度から優先順位をつけ、より優先度の高い案件を細かく処理をし、優先度の低い案件は最低限の処理に留めるなど、時間の使い方も評価対象になります。
スコアリングシートには優先順位も記されていますので、ご自身の回答を見直し、優先度の高い案件と低い案件の処理にメリハリがついているか、時間の使い方に問題がないかもチェックしましょう。
この傾向を参考に、次のトレーニングを進めていきましょう。
各項目毎のトレーニングについては、「インバスケット・レポート」や「インバスケット・ドリル」をご用意しております。
また、優先順位設定の考え方に特化した優先順位設定(能力別対策ドリル1)もございますので、そちらも合わせてご利用いただければ幸いです。